本屋の楽しみとは

最近、自分が行きつけていた駅前の本屋がつぶれてしまいました。
いつもの店がなくなって残念には思いますが、むしろ「やはりそうだろうな」という感じです。今は本などわざわざ店まで行かなくてもネットでいくらでも買うことができるし、実際どこでも本屋は減っているらしいのです。

ネットを使えば、パソコンからでも携帯からでもいつでも注文ができます。
しかも送料は無料で割引もあるとくれば、誰でもそっちに流れてしまうです。
そういうITを利用した便利なサービスが一般的になっている現代には、昔ながらの本屋などそぐわないのでしょう…
と、言ってしまえばそれまでだが、自分は本屋が減るのはただ他に便利なサービスができたからではないと思う。

個人的には、本屋というのは「ただ本を買う場所」ではないと思っています。
むしろ「本を探す場所」であって、何か必要なものだけを買って終わり、という普通の商店とは違うのです。
もちろん、最初から欲しい本があってそれだけを買いに来ることはあります。
しかし、例えば「料理の本を買おう」と思って来店したとすると、そこに並んでいる様々な料理の本の中から自分の気に入ったものを探して買うはずです。
同じように、他のジャンルであっても、本屋で「本を探す時間」は生じてきます。
その「探す時間」というのは、特に本屋に独特の楽しい時間ではないでしょうか?

本には新しい知識や未知の物語が詰まっていて、本を探す時間はそれに出会う楽しみを感じる時間だと思います。
しかし、現代人は何かと忙しく、そういう時間を楽しむ余裕がないのです。
さらにパソコンや携帯などのITが普及していて、同じ物を手に入れるなら手間のかからない方がいいという風潮があります。
だからこそ余計に「本を探す時間」の楽しみが忘れられ、本屋も減りつつあるのではないかと思うのですが、みなさんはどうお考えですか?